2012-01-01から1年間の記事一覧

Completed Vision

どの会社にも、会社のビジョンというのはあると思う。「日本の食卓に夢を」みたいな抽象的なものから、「世界で五指に入る金融機関」みたいな具体的なものまで色々だが、多くの場合、一見実現不可能に思えるくらい壮大なものが多い。ただ、中にはその壮大な…

沈黙の多数派

最近の一年間、住んでいるマンションの理事をしていたのだが、その仕事の中で色々気付いたことがある。マンションのちょっとした補修の話だと、多くの人はそんなに興味がなく、「どっちでもいいから早くやってくれ」といった感じのスタンスなのだが、ごく一…

厚化粧の文章

僕は新卒で銀行に入ったのだが、入社してみて非常に驚いたことが、社内で使う文章が文語調でとても格調高いということだった。例をあげればキリがないのだが、稟議書に「親会社の支援姿勢は依然として強固であることに鑑み」とか「本件実行による利鞘確保は…

車線のジレンマ

ゲーム理論に「囚人のジレンマ」という有名なテーマがある。二人の共犯が警察に囚われた際、二人とも黙秘を続けるのがベストなのだが、自分だけ黙秘をして相手が裏切って自白した場合のデメリットが非常に大きいと、相手の裏切りを恐れて二人とも自白してし…

聞く、笑う、ツナグ。

聞く 笑う、ツナグ。作者: 高島彩出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/12/19メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 74回この商品を含むブログ (13件) を見るめざましテレビに出ていた時代から、僕は高島彩さんをとても尊敬していて、そんな彼女の本が出たと…

固定費の呪縛

家電メーカーの赤字決算が次々に出ている。ソニーのテレビ事業は何年も続けて赤字、といったニュースを聞くと、何でそんな事業から撤退せずに赤字を垂れ流しているのか、と疑問にも思う人もいるのだが、ここでの「赤字」というのは「損が出ている」というこ…

美しすぎると

中島聡氏のブログに「美しく磨き上げられたiPhoneに、わざわざ醜いケースをする意味などない」という趣旨のエントリが載っていた。僕はiPhoneではなくiPod touchユーザーなのだが、ケースは付けて持ち歩いており、よくよく見てみると何も付けない方が美しい…

Life is limited

僕は高校生の頃に、かなり深い悩みを抱えたことがあり、そのとき「きっと生きていてもつらいことの方が多いし、いっそ自殺してしまおう」と何度か本気で考えた。その頃に見たあるテレビ番組の一節が、今でもとても印象に残っており、結果的には僕の人生を大…

Vertical or Horizontal

スティーブ・ジョブズの伝記の後半に、ビル・ゲイツと語り合うというシーンがある。そのときに、ゲイツは「ソフトウェアをオープンに広める水平型アプローチが最善だと思ってきたが、アップルのクローズドな垂直型アプローチの方がすごい製品を生み出せる場…

目クソ鼻クソ

IT部門にいると日常的に耳にする言葉が、「ユーザーはシステムのことを全然わかってない」「ユーザーはアホ」というもの。確かにユーザー部門から無理難題を言われることもあるし、能力的にあまり高くないと思えるユーザー部門の人もいることはいる。 だが、…

極刑≠死刑

以前にも、法務大臣が死刑への署名を拒むのはおかしいという趣旨のエントリを書いたが、現在の法務大臣は「死刑制度に賛否がある限りは、死刑を執行すべきでない」という責任逃れの発言をしているらしい。この大臣の言うことが正しいとすると、消費税には賛…

三つ子の魂

僕には子供がいないが、甥っ子や姪っ子は何人かおり、その子たちと過ごす時間が正月は多かった。その子たちが親から言われていることを聞いていると、生きるうえで大切なことは、ほとんど子供のときに教わっているのだなあと感じる。 「約束を守りなさい」と…

トリビアでないトリビア

昨年くらいから「課題設定」というのを、自分のテーマの一つにしている。 これは、課題を解決しようとする前に、解決すべき意味のある課題をきちんと設定するということだが、課題設定のよい例だなというものを年末年始のテレビ番組の中で目にした。 それは…