目クソ鼻クソ

IT部門にいると日常的に耳にする言葉が、「ユーザーはシステムのことを全然わかってない」「ユーザーはアホ」というもの。確かにユーザー部門から無理難題を言われることもあるし、能力的にあまり高くないと思えるユーザー部門の人もいることはいる。


だが、よくよく考えるとユーザー部門にも無理を言わなければいけない事情もある。そういった裏の事情がわかっているのかと言えば、僕自身も含めてあまりわかっていない。それなのに、「ユーザーはアホ」だと繰り返しているのは、結局、自分自身が相手のことを考慮できないアホだと言っているのと同じだと思う。


同じことは、対人関係一般に言えるのかもしれない。「他人は自分の鏡」なんて言葉もあるが、他人がアホばかりに見える人は、実は自分自身が想像力も思いやりもないアホなのではないだろうか。


ユーザーがシステムに非常に詳しくなってしまったら、システム部門の存在価値はかなり低下してしまう。相手が多少アホでいてくれるからこそ、自分の仕事があるのかもなんて思う今日この頃。