雑談

アクセルとブレーキ

動くものにはアクセルとブレーキが付いているが、アクセルだけでブレーキがなければ止まれないから意味がない、ブレーキだけでアクセルがなければ走らないから意味がない。 だからどっちも大事、というのは子供でもわかる話なのだが、究極的にどっちの方が大…

仮想世界の意外な現実

FacebookなどのSNSではセキュリティに関して細かく設定できることが多い。自分のプロフィールや投稿を誰にまで見せるかといったことや、自分の行動をどこまでオープンにするかなど、なかなか全てを使い切れないくらいに設定が豊富である。ただ少し困るのが、…

グレーゾーン

今ではすっかり勢いを失ってしまった消費者金融だが、勢いを失う契機になったのはグレーゾーン金利が突然認められなくなったことだった。グレーゾーン金利とは民法が定める上限金利と利息制限法が定める上限金利の間の金利のことを言う。長年、この扱いは明…

沈黙の多数派

最近の一年間、住んでいるマンションの理事をしていたのだが、その仕事の中で色々気付いたことがある。マンションのちょっとした補修の話だと、多くの人はそんなに興味がなく、「どっちでもいいから早くやってくれ」といった感じのスタンスなのだが、ごく一…

車線のジレンマ

ゲーム理論に「囚人のジレンマ」という有名なテーマがある。二人の共犯が警察に囚われた際、二人とも黙秘を続けるのがベストなのだが、自分だけ黙秘をして相手が裏切って自白した場合のデメリットが非常に大きいと、相手の裏切りを恐れて二人とも自白してし…

固定費の呪縛

家電メーカーの赤字決算が次々に出ている。ソニーのテレビ事業は何年も続けて赤字、といったニュースを聞くと、何でそんな事業から撤退せずに赤字を垂れ流しているのか、と疑問にも思う人もいるのだが、ここでの「赤字」というのは「損が出ている」というこ…

美しすぎると

中島聡氏のブログに「美しく磨き上げられたiPhoneに、わざわざ醜いケースをする意味などない」という趣旨のエントリが載っていた。僕はiPhoneではなくiPod touchユーザーなのだが、ケースは付けて持ち歩いており、よくよく見てみると何も付けない方が美しい…

Life is limited

僕は高校生の頃に、かなり深い悩みを抱えたことがあり、そのとき「きっと生きていてもつらいことの方が多いし、いっそ自殺してしまおう」と何度か本気で考えた。その頃に見たあるテレビ番組の一節が、今でもとても印象に残っており、結果的には僕の人生を大…

目クソ鼻クソ

IT部門にいると日常的に耳にする言葉が、「ユーザーはシステムのことを全然わかってない」「ユーザーはアホ」というもの。確かにユーザー部門から無理難題を言われることもあるし、能力的にあまり高くないと思えるユーザー部門の人もいることはいる。 だが、…

極刑≠死刑

以前にも、法務大臣が死刑への署名を拒むのはおかしいという趣旨のエントリを書いたが、現在の法務大臣は「死刑制度に賛否がある限りは、死刑を執行すべきでない」という責任逃れの発言をしているらしい。この大臣の言うことが正しいとすると、消費税には賛…

三つ子の魂

僕には子供がいないが、甥っ子や姪っ子は何人かおり、その子たちと過ごす時間が正月は多かった。その子たちが親から言われていることを聞いていると、生きるうえで大切なことは、ほとんど子供のときに教わっているのだなあと感じる。 「約束を守りなさい」と…

トリビアでないトリビア

昨年くらいから「課題設定」というのを、自分のテーマの一つにしている。 これは、課題を解決しようとする前に、解決すべき意味のある課題をきちんと設定するということだが、課題設定のよい例だなというものを年末年始のテレビ番組の中で目にした。 それは…

離党の計算

八ッ場ダムの工事再開や、消費増税の検討などで、民主党を離党する議員が相次いでいる。与党の中で大した働きもせずに、方向性が自分と異なったらすぐに離党、というのもどうかと思うが、政治家の思いを考えれば、ある面で合理的な行動なのかなとも思う。 政…

ゆとりゲーム世代

「ゆとり世代」という言葉がよく使われるようになっていて、そのほとんどは根性がないなどの悪い意味で使われている。そういうイメージを世間に与えてしまっただけでも、ゆとり教育の罪は大きいが、教育以外にもゆとりになっているものが結構多いかもと、と…

Say Nothing

昔はどっちでもいいじゃん、と思っていたが、前に勤めていた会社で厳しく言われたのが、項目がないなら「なし」とか「ー」とかを必ず書け、ということ。そのこころは、空欄になっていると、項目がないのか、書くのを忘れたのか、まだ手付かずなのか、読む人…

AppleのCMに見る自己アピールのコツ

iPhoneのCMを見ていると、つくづくAppleというのは、製品のアピールがうまいなあと思う。それは、機能がどういうものかを説明するのではなく、その機能がユーザーにどういうメリットをもたらすのか、という説明に徹しているからだと思う。 クラウドというの…

案ずるより

僕は、GTD(Get Things Done)というタスク管理方法をとても好んでいるのだが、そのGTDの中に、「二分以内で片付けられることは、その場でやってしまう」というルールがある。その理由は、二分以内で終わることなら、そのタスクをToDoに入れるとかで管理してい…

オジサン化しない方法

何かのテレビで、「オジサン・オバサンに見えるのは、どういう人?」というコーナーをやっていたのだが、そのランキングでは、実年齢とかではなく、ファッションなど自分の見た目を気にしない人、というのが一位だった。 なるほど、僕自身も気をつけないとい…

安定のパスポート

僕は、実は弁護士になるのが夢で、大学に入るまで弁護士になろうと思っていた。その後、勉強する意欲が続かず、早々にその夢を諦めることになったのだが、後になって振り返ってみると、あそこで諦めたことは人生の成功した決断だった。 法科大学院の創設など…

不完全>完全?

すっかり先進的メーカーというイメージを、Appleに取られてしまったソニーだが、その原因が誰にあるかと聞くと、出井さんにある、と思っている人が結構多い。僕はソニーに勤めていた訳でもないので、それが確かなのかはわからないが、時期的には出井社長の時…

世界で一番船を持っている国

なぞなぞではなく、「世界で一番多くの船を保有している国はどこ?」と聞かれたら、どこだと思うだろうか。答えはアメリカでも中国でもなく、パナマ共和国という中南米の小さな国である。人口三百万人ほどの小さな国が、なぜそんなに多くの船を持っているか…

日本軍の教育

何ヶ月か前に、伊藤忠商事の元社長が「私の履歴書」を連載していて、その中で瀬島龍三氏のことに何度か触れていた。この瀬島龍三氏というのは、大戦中に大本営参謀だった方で、戦後シベリア抑留を経て、伊藤忠商事に入社し、同社を大きな成長に導いた。山崎…

オリンパス問題

オリンパスの社長解任から始まり、粉飾決算の発覚まで至る問題が、かなり話題になっている。僕自身も、新たな情報が出るたびに驚いていて、「ひどい経営陣だ」とか、「監査法人は一体、何をチェックしていたのか」と憤りを感じていた。 だが、ちょっと冷静に…

券売機でのトレーニング

少し昔の歌を聞いていたら、「券売機で一番高いところの駅まで行ってみる」なんて歌詞があって、ちょっと懐かしい気分になった。若い人にはもうわかってもらえないだろうが、以前は電車に乗る前に、券売機の上にある料金表を見て、行き先までの料金を自分で…

つぶやけない職業病

僕はTwitterやFacebookにあまり書き込むことがない、というか書き込めないのだが、その理由が、どうしても自分の書くことに「で、何?」と突っ込んでしまうこと。 職業病というか、以前働いていたときに、メールの一つ一つに至るまで、「で、何が言いたいの…

兵法の極意

子供の頃、僕は、横山光輝のマンガ「三国志」を読むのが好きだった。その頃は、諸葛孔明の影響もあって、戦というのはいかに相手の裏をかいて、独創的な作戦を立てられるかということで、勝敗が決まると思っていた。 もちろん、そういうケースもあるにはある…

熊本城

僕は城を見るのが好きで、旅行に行った先に城があると、ほぼ訪れることにしているが、その中でも熊本城が最も印象に残っている。熊本城は、戦国末期の名将 加藤清正が建てた城で、徳川家と戦をするのを想定して建てられた。 本当に戦をするために建てられた…

日能研のトキの問題

電車の中の、日能研の問題に、「トキの保護に関して、百字以内で述べよ」というのがあったので、暇つぶしにちょっと考えてみた。 (解答案1) トキを保護するためであっても、トキの天敵を捕獲するようなことをしてはいけない。自然界は弱肉強食などの法則で…

ジョブズが残してくれたもの

今週は世界中の話題が、スティーブ・ジョブズの死去の話だったのでは、と思うくらいニュースや追悼の記事が出ていた。個人的にも、どんなビジネスパーソンが亡くなったときよりもショックだったが、その思いは、今後アップルがどうなるのかといったことでは…

県外って

鳩山元首相の無責任な言動で、振り出しに戻ってしまった普天間基地の移転問題だが、ここまでこじれてしまっては、単純に元通りの辺野古案を持ち出すだけでは進まないように思う。 この問題が進展しない最も大きな原因、そして最も罪深い行為は、「県外」とい…