グレーゾーン

今ではすっかり勢いを失ってしまった消費者金融だが、勢いを失う契機になったのはグレーゾーン金利が突然認められなくなったことだった。グレーゾーン金利とは民法が定める上限金利と利息制限法が定める上限金利の間の金利のことを言う。長年、この扱いは明確に違法とも合法ともされず黙認されていたが、あるときを境に違法と言われることになった。


このグレーゾーン金利と同じような匂いを、ソーシャルゲームのアイテム販売に感じる。グリーの社長などは「消費者庁からも違法と言われてはいない」といった発言をしているが、実体のないものを中高生に大量に買わせて高収益をあげるということには、多くの人が違和感を感じていると思う。


グレーゾーンを突くビジネスは基本的に長続きしない。外資系金融などは確信犯的にグレーゾーンを突き、そこが埋められると次にできるグレーゾーンを探すといったこともしているが、グリーやモバゲーにそこまでのしたたかさはなく、彼らは確信犯的にやっている訳でもないだろう。たまたま、ちょっと始めてみたら妙にヒットしてしまい、いつの間にか抜けられなくなったといった感じがする。


いつか何かをきっかけに逆風が吹き、彼らのビジネスは吹き飛ばされるだろう。それまでに自ら気付いて抜けられるか、もしくは吹き飛ばされるまで突き進むか、個人的には興味深い。