プラスαにこそ

ランチにサービスで出てきたデザートがあまり美味しくなかったなんて経験は、誰でも多少あると思う。また、6/26(水)とメールに書いてあって日付と曜日が食い違っていたなんてことも、多くの人が経験することだと思う。


全くつながりがないような二つのケースだが、共通しているのはサービスや情報の出し手側にしてみると、プラスα的なものであるということ。デザートがなくてもランチとしては成立するし、6/26とだけ書いたからといって正確に伝わらない訳ではない。だが、食事をすれば最後に甘いものを求める人がいるし、日付よりも曜日で言われた方がすぐに頭に入ってくるという人は少なくない。意識的にせよ無意識にせよ、そういうニーズに応えて、基本部分にプラスの要素を付け加えた結果である。


こういうプラスα的なものは、出し手側からすると得てして「善意なのだから品質が低くたって文句言わないでくれ」という考えを持ちやすい。しかし、これは大きな間違いだと思う。
デザートが美味しくなければ、全体の評価はデザートがなかった場合よりも下がることが多いし、日付と曜日が合ってなければどっちが正しいのか迷って相手が聞き返すことにもなる。プラスαの部分に細心の注意を払えないのなら、潔く割り切って全くやらない方が労力も少ないし評価も下げないしで、遥かによい。


ただ、細心の注意を払って積み上げたプラスαが、大きな効果を生むことは間違いない。「神は細部に宿る」なんて言葉も、本質的にはそういうことを言っているのかもしれない。