自分の土俵に引き込む

何かの提案や、進め方の承認を得なければならないことは多いが、なぜだかうまくいく人と、やたらにダメ出しをされて、何度もやり直しになる人とがいる。

両者の違いを見ていると、説得するにあたって、相手を自分の土俵に引き込めているかどうかが大きな違いだと思う。自分の土俵に引き込むとは、相手を、自分の考え方の枠組みに、はめてしまうこと。
このためには、些細なことでも、自分はこういう思考プロセスで、この案を出したということを、最初に伝える必要がある。そうすると、自然に相手もそのプロセスに従って考えてくるので、たとえ突っ込みがあっても、軽微なものになる。

よく勘違いしている人が多いが、人が納得するかどうかというのは、結論の内容そのものでなく、プロセスに対してなのである。
ディベートのゲームで、わざと自分の主張と逆の立場で議論するといったものがあるが、本当に説得が得意な人なら、いくつかの異なる結論で相手を納得させることができる。

相手の土俵に引き込まれて、何度もダメ出しを受けていると、そのうち要注意人物として認識されて、余計に意見が通らなくなるので、ご注意を・・・。