You know... So what?

テレビか何かで、「ボルトが世界一足が速いかは、わからない。世界のどこかに、知られてはいないけど、ボルト以上に速い人がいるかもしれない」と言っているのを聞いた。
これは、数学的には正しい意見。ただ、一方で、いくら足が速かったとしても、そのことを知られないままでは意味がない、というのも事実だと思う。


同じことは、人に何かを伝えるときにも言える。「何かを言った」「メールを送った」というだけでは、基本的に意味がない。
相手にどう伝わったか、相手がどう受け止めたか、ということだけが重要で、もしも何も言わなくても相手が意図を完全に汲み取ってくれるなら、「言う」必要はないのである。


よく、「ちゃんと言ったのに、誤解された」と言う人はいるが、誤解されたことがわかるときは、まだ幸せ。話し合っても、全く相手と認識を共有できないまま、物事が迷走していく、なんてこともよくある。


池上彰さんの影響などで、わかりやすく伝えるノウハウ本なども売れているが、まず何よりも、伝わったかどうかを常に気にすることが、一番効果的だと思う。
「それって、どういうこと?」と聞き返されたら、負けだと思ってみよう。