ステイタス

「その職業にステイタスがなかったとしても、その仕事をしたい?」


昔、弁護士を目指していた頃にある人からこう言われたことを、ふと思い出した。結局、その後僕は司法試験を受けることなく、普通の会社員になっている。もちろん、受験勉強が大変で諦めたという面はある(苦笑)。しかし、冒頭の質問を投げかけられて、自分が単に「弁護士」とか「司法試験合格」といったステイタスに憧れて、弁護士を目指していたところがあると気付いたことも、法律家の道を諦めた一因だった。


別に、職業のステイタスを得ようとすることを否定している訳ではない。ただ、ステイタスなんて得られなくてもその仕事をしたいと思っている人と、ステイタスに憧れてその職業に就いた人とでは、出せる成果にかなりの違いが出てくると思う。
結局ステイタスとは、自分以外の人間が対象物に対して認めた価値であって、自分が対象物に対して認めた価値ではない。


職業に就いたことによってステイタスを得るのでなく、仕事で達成したことによってステイタスを得られるようになりたい。何だか青臭い内容になってしまったけど、同じステイタスでもその2つにはきっと大きな輝きの違いがあると思う。