起承転結の起

会議などで、資料のどこを説明しているのか、わからなくなったという経験は、多くの人にあると思う。説明がうまい人は、こうなるのを防ぐために、少しくどいくらい、「次に○ページに進みまして」といった、今どこにいるのかという補足をする。


話し手にとって、今どこを説明しているのか、というのは明確だが、聞き手にとってはそうではない。これと同じことは、結構多くのことに言えていて、現状に対する認識というのは、意外なほどに揃っていない。


だから、何かを話すときには、起承転結の起が必要で、この導入がうまくいくかで、話のわかりやすさや面白さはほぼ決まってしまう。
すべらない話に出てくるような、話術の達人は、ともするとオチのうまさだけに注目が集まるが、導入で話の場面に引き込むからこそ、オチを活かせているのだと思う。


子供の話は、いきなり「○○くんが、牛乳吹き出したの」となるから、状況がよくわからないし、どんなに面白い場面でも、面白さが伝わらない。
何事も土台が大事、と思う今日この頃。