行為をけなして、人をけなさず

「罪を憎んで、人を憎まず」という言葉もあるが、最近意識しているのが、行為をけなしても、人そのものをけなさないということ。
得てして、「あいつはダメ」とか、「○○さんはできない」とか言ってしまいがちなのだが、そう言ってしまうと、それで終わりのような気がする。


その人のどういうところがダメだったのか、どういう行為に自分は腹を立てたのか、そういうことを考えると、時折、自分にとっての改善点が見えてきたり、「そんなに腹を立てることではなかったな」と冷静になれたりする。


人を育てるという意味でも、具体的にダメな点を把握するということは重要だろう。
「最近の若いのは、全然ダメ」とか「うちの子供はどうしようもない」とか言うのは、教育者として、当人が未熟だと言っているのと同義だと思う。


ただ、世間ではこうした何となくの全体的印象で、人の評価が決まるというのは、一つの事実。なので、「何となくできる奴」と思われるように努力していかないと、よほどいい上司に巡り合わない限り、ダメな奴で終わる。