Too important

東電社員のブログが、多くの反発をかって大炎上している。ネット住民からだけでなく、東電は現在、日本中から多くの批判にさらされており、その批判の嵐はしばらく止みそうにない。


数日前に「サラリーマンの使命感」というエントリに書いたとおり、東電の社員が個々人として、それほど酷い仕事をしている訳ではない。それだけに、中にいる社員は、「なぜ、うちらだけが…」という思いがぬぐえないのだろう。
ただ、東電の事業は、あまりにも生活や経済に与える影響が大き過ぎるのだ。だから、老人から子供まで、ニートから社長まで、あらゆる人から叩かれざるを得ない。


東電は長年にわたって、電力の自由化を阻止し続け、その阻止にはほぼ成功した。それは、自らをOnly oneの地位に置き、Too important to fail(重要過ぎて潰せない)の状態にすることだったと思う。


そのことが成功してしまったが故に、東電自身が重要性の呪縛にかかり、Too important to escape(重要すぎて逃げられない) の状態になってしまった。


今の嵐のような批判は、事故を起こしてしまったことや、電力を供給できないことそのものより、自由化を阻止して競争を拒み続けてきたことのツケなのかもしれない。