「先読み力」で人を動かす

「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~

先を読んで行動することの重要性と、そのためのノウハウがかなり多く記載されている。著者は先を読むことを「プロアクティブ」と表現しており、プロアクティブに行動できるかどうかが、「できる人」と「できない人」を分ける基準であるとも言っている。


先を読んで行動することが大事というのは、多くの人が既にわかっていることであり、関連する書籍も数多く出ている。この本は、具体的な実践方法をメインに書いてあるので、新しい発見をしたいという人よりは、今日からでも何か実践したいという人向けの本だろう。


著者はIBCS（IBMビジネス・コンサルティング・サービス）の人。観念的な記述がほとんどなく、現実的・実践的であるのはIT系プロマネならでは、という感じがする。文章自体も、とてもわかりやすく書かれている。


IT業界は、（悲しいことに）あまり人気もなく、業界的な相対地位も高くない。ただ、ことプロジェクトマネジメントのスキルでは、IT業界の平均値は高いと思う。


プロマネ技術を持っているだけでは単なる管理職でしかない。しかし、プロマネ技術を基礎スキルの1つとして、その他の専門スキルを持っている人が増えれば、IT業界を見る世間の目も変わってくるのではないだろうか。
自分もそうなれることを目指して頑張る日々。