iCon(偶像):Steve Jobsの半生

スティーブ・ジョブズ-偶像復活
著者:ジェフリー・S・ヤング、ウィリアム・L・サイモン
翻訳:井口 耕二
出版社:東洋経済新報社
発売年月:2005/11

今頃読んだの?と言われそうだけど、ようやくこの本を読んだ。

Steve Jobsは現在最も賞賛されている経営者の1人だが、その人生は決して順風満帆なものではない。またApplePixarでの彼の成功も、彼1人の功績ではなく、周囲の天才によって支えられたものだということがこの本でよくわかる。

ではなぜ彼が成功できたのか。天才たちを惹きつけるカリスマ性、プレゼンテーションや交渉の才能、飽くなき挑戦意欲、、、色々な要素がある中で、僕は「妥協せずこだわり抜く」ということがJobsのすごさだと思う。

そんなJobsのデザインに対する思いを述べた言葉があったので、それを少し引用。

「デザインというのはおもしろい言葉だ。外観のことだと思う人もいる。本当は、もっと深いもの、その製品がどのように働くかということなんだ。いいデザインをしようと思えば、まず、『真に理解する』必要がある。それが何なのか、心でつかむ必要があるんだ」

Appleのデザインは機能をシンプルに使いやすくしているが、機能というのは増やすより減らすことの方が難しい。機能を減らすためには「ユーザが真に求めているものはこれだ」とはっきり掴めなくてはいけない。
自分の日々の仕事でも、機能の数や資料の枚数を増やすことより、顧客が求めているものを真に理解できているかどうかということを常に意識していきたいと思う今日この頃。