ネットワークはネットワーク型ではない

SEのためのネットワークの基本 (SEの現場シリーズ)
著者:秋山 慎一
出版社:翔泳社
発売年月:2005/8

僕は前職でもアプリケーションエンジニアだったので、あまりネットワーク系のことに詳しくない。最近ちょっとネットワーク系の知識を必要とする場面が出てきたので、おさらいがてらこの本を読んでみた。

内容は、まさに僕のような人がネットワークの仕組みを一通り理解するのにちょうどいいと思う。実際にネットワークの構築などをするにはもう少し高度な本を読む必要があると思うが、とりあえずこの本を押さえておけばネットワークの会話にはついていける。

本の感想からは少し脱線するけど、この本を読んでいてちょっと気付いたことがあった。
世の中で、ピラミッド型組織の対義語をネットワーク型組織という。中間管理職が少なく、フラットで自立的な組織形態のことを一般的に指す。
だけど、ネットワークの仕組みというのは、精緻に構成されたピラミッド形態になっている。インターネットで世界中のコンピュータが繋がっているといっても、決して1対1で繋がっているのではない。裏側では色々な中継拠点を経て通信をしており、それはネットワーク網がピラミッド型だからこそ可能になっている。

ピラミッド型組織の弊害といったこともよく言われるけど、やっぱり組織にしてもシステムにしても、ある程度大規模なものを作るにはピラミッド型にするしかないのだろうな。ネットワークでさえネットワーク型ではないのだから。