Google VS Microsoft

Googleの首脳がMicrosoftの買収に対して公式ブログでコメントを出した。

日本語に訳すと以下のような内容。(原文はこちら

インターネットの開放性はGoogleと、おそらくYahoo!によってもたらされてきた。
ユーザーが便利だと思うアイディアがすぐに広まり、そのアイディアからビジネスが生まれる。こうした絶え間ない技術革新が、ユーザーに多くのメリットを与え、インターネットをエキサイティングなものにしてきた。


だからこそMicrosoftYahoo!買収は深刻な問題を引き起こすことになる。これは単に、ある会社が別の会社を買収するという財務的な取引ではない。開放性と革新性というインターネットの基本原則に関わる問題なのだ。


MicrosoftはPCの世界での不適切で違法な振る舞いをインターネットの世界でも働こうというのだろうか。インターネットは競争的革新が報われる世界だが、マイクロソフトはこれまでしばしば独占を試みようとしてきた。そしてその支配力をインターネットの世界にも広げようとしている。


これまで法規制をたびたび侵害しているにもかかわらず、Microsoftがインターネットの世界でも(ブラウザやOSでしたのと同じような)不公平な行いをするのが許されるのだろうか?
さらに言えば、MicrosoftYahoo!を合わせると、インスタント・メッセージ(IM)やWebメールで圧倒的なシェアを有する上に、2社はそれぞれインターネット上で世界最大規模のポータルサイトを運営している。2社が協力すれば、PCソフトウェアの独占的地位を生かして、利用者がこれら2社と競合する会社のサービス(email,IM,Webサービス)へのアクセスを制限することも可能になってしまうのではないか?
世界中の政策担当者はこれらの質問に答える必要があり、利用者は納得のいく回答を受ける権利がある。


この敵対的買収は金曜日に発表された。なので、これらの質問に対処する時間はたっぷりある。我々はインターネットの開放性、競争性、革新性といったものを深く考えなければならない。それらは我々の文化の原点なのだ。
我々はインターネットユーザーからの反応が最初に得られると信じているし、そうでなくてはならない。この買収提案で世界が受けるメリットは何で、他の選択肢はないのかということに。


(David Drummond, Senior Vice President, Corporate Development and Chief Legal Officer)

Googleはこれまで(僕が見た限りでは)、他の会社のやることに何か口を挟んだり、妨害するといったことはなかった。そのGoogleがここまで態度をあらわにして、Microsoftを非難しているというのがとても興味深い。


Microsoftは確かに世界中で色々な非難にあっているが、Microsoftが優秀なエンジニア達から激しく嫌われていたからこそ、Googleにこぞって集まったという見方もでき、この両社の関係は単なる競合というのを超えた因縁のようでもある。


Yahoo!の買収が成立しなかったとしても、この両社が全面戦争に突入するのは間違いない。お互いが小国の国家予算に匹敵する現金を持ち、1万人以上のエンジニアを抱える。
世界最大級の企業間戦争、勝つのはどっちだ。