Androidで誰が勝つ?

2011年に、一番浸透する言葉は「Android」だと思う。携帯の各キャリアも、「Android」を前面に出したキャンペーンを展開してるし、家電量販店に行っても、Androidコーナーが常設されている。


今年一年で、Androidスマートフォンが爆発的に普及することは間違いないが、その普及による勝者は誰なのだろう。
Androidは機種に依存しないプラットフォームなので、CMなどで、さかんに宣伝されている音声検索や翻訳などの機能は、基本的にどの機種を買っても利用できる。


つまり、メーカーやキャリアにとっては、差別化できる点がほとんどなくなっている訳で、ある程度、普及が進めば価格競争になって、利益が全然出なくなることは明らかである。


では、Androidを開発するGoogleが勝者なのかといえば、Androidは無料なので、いくら普及しても直接的に儲かる訳ではない。
PCが汎用品化したときには、MicrosoftIntelの2社が莫大な利益を得たが、Androidでは今のところ、そういった明確な「勝者」がない。


Googleも私企業なので、利益にならないことに莫大な投資をし続けるのは、難しいようにも思う。そういう意味で、スマートフォンの普及というのは、Googleのボランティア的な行為に、世界中の企業が乗っかって、世界規模のマーケットを築いているようにも見える。そこに、砂上の楼閣的な危うさを感じるのは、考え過ぎだろうか。