「〜も」「〜とか」

日本語の会話表現では、「〜も」や「〜とか」という助詞がよく出てくる。最近意識するようになったが、僕自身も多用しているし、他の人の会話でもとても多い。
例えば「今日は天気もいいし、外に行こうよ」「この服とかはどう?」などといった表現。


通常、「〜も」「〜とか」というのは、付加や例示の表現なので、「AもBも」「△とか□とか」のように、2つ以上指し示すものがある場合に使う。


ただ、最初に挙げた例では、別に「天気」以外にいいものがある訳ではないし、「この服」以外に意見を聞きたい服がある訳ではない。それは、この2つの文を英訳してみるとよくわかる。普通に訳すと、"It's sunny today, so let's go outside." "How do you feel this clothes ?"のようになり、付加を示す ",too" などは付かない。


では何のために「〜も」や「〜とか」が使われているかというと、本来の付加や例示ではなく、単に主張を弱めるために使われている。「今日は天気がいいし、外に行こうよ」「この服はどう?」という表現にすると、主張が強くなるのはわかると思う。


僕は、そういう日本語の奥ゆかしさが嫌いではないのだが、論理的な説明や文章作成をするときには、奥ゆかしさは邪魔になる。日本語を使って論理を構成するには、普段の会話表現とは明確に区別して表現をしていく必要があるし、少し主張が強過ぎるくらいの表現で丁度いい。