Googleを支える技術

Googleを支える技術 ?巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)

Googleを支える技術 ?巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)

タイトル通り、Googleの様々なサービスを支える基盤技術・開発体制などをまとめたもの。僕のようにGoogle内部の仕組みに興味がある人にはとてもお勧め。


本書の構成としては、

  1. Googleの検索技術
  2. Googleの分散処理技術
  3. Googleのハードウェア運用
  4. Googleの開発体制

となっている。


検索技術の内容は、PageRankなど既に有名になっているものも多く、それほど目新しい内容はない。しかしそれ以外はとても面白い内容だった。


特に2.の分散処理技術の内容は、具体的な実装方法まで踏み込んで書かれているので、とても興味深かった。
膨張するハードウェア運用コスト・使用電力の抑制方法、数万人のエンジニアをまとめるための開発体制なども「さすがGoogleだな」と思わせてくれるものだった。


Googleは環境問題に非常に熱心なことは結構有名なのだが、それは彼ら自身が省電力の問題に長年悩まされ続けたからだということがよくわかる。


開発体制は、使用言語や記述方法の制約が厳しく、ソースコードレビューも厳格なものらしい。想像していた以上に、ソフトウェア開発の正攻法的やり方で、びっくりした。
ブレークスルー的なものを生み出そうとすると、その開発プロセス自体もブレークスルー的なものにしなければならないと思いがちだが、それが全くの誤りだということを、Googleは教えてくれる。